「将棋をして礼儀を身に付けよう。」
将棋連盟が盛んに発している言葉である。
しかし将棋棋士自身に礼儀は身についているのだろうか。
最近そんな疑問を感じることが多くなってきたので、具体例をあげながら考えていきたい。
『将棋棋士・三浦弘行ソフトカンニング疑惑』
昨年将棋のトップ棋士である三浦弘行に、ソフトカンニング疑惑がもちあがった。
そんな騒動の最中に、将棋棋士の橋本があるツイートをする。
「奴は1億%クロ。」
大先輩に対して「奴」という言葉を使ってしまうのが凄い。
橋本は将棋棋士でありながら髪を金色に染めたり、将棋NHK杯での直前インタビューで目立とうとしたりする人物である。
そんな彼が「奴は1億%クロ」とツイートした。
しかし後に怖くなったのか、「 “奴は1億%クロ”という発言はスタッフが勝手にやったこと」だと言いだしたのだ。
本当なのだろうか。
仮に嘘だとしたら、とんでもないことである。
大晦日の電王戦『森下卓vs将棋ソフト・ツツカナ』
数年前の大晦日に電王戦の特別対局、『森下卓vs将棋ソフト・ツツカナ』が行われた。
ルールはこの日のためだけに用意された特別なもので、そのせいで対局時間が延びに延びた。
決着はつかず、深夜を過ぎ午前に入った所で対局は中断された。
しかし後日とんでもないことが起こるのである。
なんと将棋連盟側が森下の勝利にしてしまったのだ。
第3者が森下を勝利者にするのはまだ分かるが、対局者側の「組織」が森下を勝利者にしたのである。
いくら森下が大優勢だったとはいえ、勝負事は最後まで何が起こるか分からない。
しかもこれが逆の立場でツツカナが大優勢であったなら、将棋連盟はツツカナを勝利者にしたのであろうか。
電王戦における将棋棋士のプライド
将棋棋士はこれまで何度もソフトと対戦してきた (電王戦) 。
しかし勝ち負けに関わらず、その後の記者会見でソフト開発者への「敬意」を示す棋士は少なかった。
将棋棋士とソフト開発者は対等な関係ではなく、いつもソフト開発者がへりくだっているように見えたのである。
しかしつい先日の電王戦では現役名人の佐藤天彦が敗れたにも関わらず、会見でソフトの力を素直に認めていた。
会見自体の内容も素晴らしいものだった。
こういった棋士が一人でも増えてほしいものである。
コンピュータソフトと人間との勝負は「チェス」や「囲碁」でも行われたが、敗れた時でも人間側の会見は素晴らしい事が多かった。
ソフト側への敬意をきちんと伝えていたし、それ以外にも「ソフトと対戦する意義」についてなど、しっかりと自分の考えを述べていた。
そう考えると、世界を舞台に戦っている彼らの方が礼儀がしっかりしているのかもしれない。
将棋棋士は「国内」だけ、「日本人同士だけ」でやっている分、精神的に未熟だと感じる。
彼らの態度にはがっかりさせられることが多いのである。
しかし将棋棋士の中にもしっかりしている人間もいて、船江は将棋ソフトのツツカナに敗れた後も開発者への敬意を示し、会見もハキハキとしっかり答え好印象だった。
彼の態度は立派だったが、後に続く棋士が表れることはなかった。
人狼における将棋棋士の態度
村中という将棋棋士がいる。
彼は人狼番組に数多く出演している。
彼はとにかく自分の意見が認められないと気が済まないようだ。
それが顕著に表れたのが『アルティメット人狼6』である。
村中は「真」占い師だった。
そして対抗の占い師が「狼」側である、麻雀プロ大浜だった。
基本的に真占い師は「真実」しか言わないし、偽占い師は「嘘」をでっち上げなけらばならない。
偽占い師は嘘をでっち上げなければならない分、どうしても状況の「把握漏れ」が出てくる。
そして大浜も把握漏れをしてしまった。
そこを徹底的に突いたのが村中である。
村中は自分の「真目」を上げるため徹底的に大浜を叩いた。
人狼ゲームでは対抗を貶めて真目を勝ち取るのではなく、自らの弁論の「正しさ」で真目を勝ち取るプレイヤーが称賛される。
しかし村中は「大浜叩き」に時間の大半を費やした。
これは正直ほめられたプレイではない。
場の空気はひたすら凍りついていた。
しかも村中はこのようなプレーをすることが多い。
『アルティメット人狼6』が行われる数ヶ月前のゲームイベント、『闘会議』での人狼でもそうだった。
彼は自分の主張が認められないと不貞腐れるか、ただひたすら「怒り口調」でしゃべり続ける。
それにより場の空気を凍りつかせてしまうことも多い。
人狼における女流棋士・香川愛生
そして女流棋士の香川愛生である。
彼女は自分の主張が認められないと泣いてしまうことが多々ある。
人狼ゲームにおいて「泣くという行為」は絶対にしてはいけない事である。
なぜなら泣くことにより彼女が村側という事実が透け、人狼ゲームがつまらなくなってしまうからだ。
しかし泣くというのは感情的な事なので仕方ない部分もある。
しかし人狼ゲームの会議中に、気に入らない意見があると、「今、その意見はいらないから黙ってて」と相手の議論を一方的に遮ってしまうのである。
これは非常にまずい。
香川にとって必要のない意見でも、他の人間にとっては意味のある事もあるだろう。
他にも年上の共演者に平気でタメ口をきいたりもする。
「あなたは本当に礼儀を重んじる将棋村の人間ですか」と、問い正したくなる事が何度もある。
人狼ゲームにおける他の棋士はどうなのか?
人狼ゲームによく出てくる将棋棋士は他にも中田や伊藤がいる。
中田は初期はキレ者と思われていたが、今ではすっかりポンコツ枠である。
しかし周りを不快にさせることは少ない。
なかなか不思議な立ち位置の人狼プレイヤーになってしまった。
それに輪をかけて不思議なのが伊藤である。
彼は決して人狼ゲームが上手ではない。
しかし誰にでも得手不得手はあるので、そこは問題ではない。
一緒に出演している麻雀プロの樋口に「好き、好き」言ったり、自己紹介で滑り倒したりと、なんだかつかみどころのない人間でもある。
ゲームを壊す事も少ないので、人数が足りない時の数合わせにちょうど良いのかもしれない。
最後に
将棋連盟はソフト開発者の伊藤に裁判を起こされたり、記憶に新しいソフトカンニング疑惑や、それをめぐっての谷川会長の辞任などゴタゴタが続いている。
将棋棋士は余程の事が無い限り一生安泰だし、周りからはなぜか先生と呼ばれている。
教師や医者が先生と呼ばれるのは分かるが、将棋というゲームのプレイヤーが先生と言われるのは違和感を感じる。
こういった部分は変えていかなくていけない。
将棋ソフトの開発というのは、普通に考えればどれほど大変なものかは想像がつくだろう。
将棋棋士もソフト開発者もお互いに敬意を示し、健闘を讃えあう事が本来のあるべき姿である。
永世名人の羽生や森内、そして佐藤天彦などを見て、少しでも態度を改める将棋棋士が増えてほしいものだ。